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宇宙船や病院などには、殺菌処理が施され高レベルの清潔度を保っているクリーンルームがありますが、多くのバクテリアが生息できないはずのクリーンルームの中から新種のバクテリアが発見されました。しかも、この新種のバクテリアはNASAとESA(欧州宇宙機関)という遠く離れた2つの機関のクリーンルーム内から見つかっていた、という事実も判明しています。

新種のバクテリアが発見されたのは南アメリカにあるESAのロケット発射場のクリーンルーム内。ハーシェル宇宙望遠鏡の発射を2009年5月に控えてこともあり、研究者がロケット周辺を調査していたところ、過去に1度しか確認されていないバクテリアがクリーンルームで発見されました。

ESAのクリーンルーム内で見つかったバクテリアが過去に発見されたのは、2007年に火星探索機フェニックスの発射準備をしていたNASAのケネディ宇宙センターのクリーンルーム内。その後の研究によって「Tersicoccus Phoenicis」と名付けられたバクテリアは、最も近しいバクテリアと95%未満の遺伝子配列が同じものの、細胞壁などの分子構成が全く違うことがわかり、新種と認められました。

Tersicoccus Phoenicisが見つかったESAとNASAの宇宙センターは4000キロメートルも離れているのですが、発見されたのはクリーンルームという同じ環境下なので、Tersicoccus Phoenicisの生存可能環境が気になるところ。通常の環境下でもTersicoccus Phoenicisが生命活動を維持できるのかどうかは現時点で不明です。

通常クリーンルームは、温度を高く保つ・床をアルコールで拭く・空気をろ過するなどの殺菌処理が繰り返し行われるため、丈夫なバクテリアしか生き残れません。そういったことから「Tersicoccus Phoenicisは通常の環境下では生存出来ないのではないか」とコーネル大学宇宙生物学者のAlberto Fairen氏は分析しています。(GIGAZINE)2013年11月28日