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 当JA国分寺市植木組合では国分寺産のブランドとして、組合員の田中豊さん(61)が育成したモミジ「司シルエット」(イロハモミジ系)の普及拡大に力を入れています。2011年2月に品種登録された「司シルエット」は、狭い場所でも十分使えるモミジとして、都が街路樹に有望な樹木にも選んでいます。今後様々な場面で需要が高まりそうです。

 田中さんは国分寺市北町で「司メープル」を経営。約350種類1万本のモミジやカエデを生産しています。9年前には「高嶺枝垂(たかねしだれ)」(ヤマモミジ系)とカエデの「白冠紫錦(はっかんしきん)」も品種登録されています。海外からの視察も多く、外国人からは「ゴッド・ハンド(神の手)」と称されるほど、接木や育種の技術には定評があります。

 圃場で多くのモミジが育つ中、「司シルエット」は自然交配の形で生まれました。種から生えて15年ほどしてから「これは他のモミジと違うな」と田中さんは思い始めましたが、特別すごいものとは感じていなかったそうです。今から10年ほど前、アメリカの農場主5人が司メープルを訪れていた時に、彼らの間で「あのモミジは何だ?」と話題に。田中さんが「まだ名前がついていない」と話すと、農場主たちがその場で話し合い、「このモミジは『司シルエット』という名前にしよう」と提案してきました。

 命名後に接木を始め、2009年に農水省に申請。同時に申請した「白雪の舞(しらゆきのまい)」(イロハモミジ系)とともに、2011年2月に本番号が下り、登録が認められました。田中さんは「接木を始めて司シルエットを増やしていた頃、『これは将来的に色々な意味で利用価値がある』と、司メープルを訪れる植木業者がよく話していました。モミジとしてだけでなく、すらっとして横に広がらないので、コニファーにとって代われる可能性もあるでしょう」と話します。(JA東京武蔵)